サトー・タローの育児日誌

アニメ・マンガ好きなアラフォー後半のおっさんの育児日誌(ほとんど専業主婦の奥さんにまかせきり)

老いと成長

ドラクエなんかのRPGでは最初は弱いがすぐにレベルが上って強くなっていくのが楽しい。でもレベルが高くなると徐々にレベルが上がりにくくなるので色々工夫をする。例えばメタルスライムはぐれメタルを狙ったり効率化を考えたり。

 

ところが現実(リアル)という強制参加型ゲームはたった一度の失敗で大きなハンデを抱えたり再開不可能の真のゲームオーバーを迎えたりする。なおかつ、ある年齢を迎えると文字通りあらゆるパラメータが下がっていく。続ければ続けるほど弱くなっていくようなクソゲーなんてやる意味あるんだろうか。

 

自分の場合、そういう衰えを実感したのは30半ばの頃だった。ある日の仕事帰り、これからの人生下がる一方なんだなと「理解」した。それまでも色んなところに白髪が生えてきたり(頭髪、胸毛、あそこ。40過ぎたら鼻毛とかうんざり)、生え際が後退したり、筋肉痛が翌日でなく2日後だったりと老化は感じていたが、仕事とか私生活とかが10年、20年経っても今の延長線上にしかないことを4kの木造賃貸アパートでチンしたコンビニ弁当(から揚げ弁当)を食べながら唐突に理解した。

 

それから色々あって今は2LDKの賃貸マンションに家族3人で住んでいるが肉体的な衰えは益々進行している。会社の健康診断は経過観察ばかりだ。メタボではないが間違いなくその予備軍だ。運動しようにも膝が痛くて走れない。悪化して歩けなくなったらどうしよう。たまに腰とか肩が痛いことがある。ぎっくり腰も怖いので重い物を持つのは不安だ。不安だらけだ。こんな不安な人生を生きる意味をよく考える。

 

一方、イチローは成長著しい。序盤のRPGの比ですらない。つい数ヶ月前まで、自分で首を支えることすらできず、まるで首の折れた人形みたいだったのに、今はたどたどしいながら自分で部屋の中を動き回っている。いずれ立ち上がるんだろうし、二本足で歩き回るんだろう。身長は約1.5倍、体重は3倍近くに成長している。今はまだ自分のことすら何もできないが、10年もすれば一通りのことはできるだろし、20年もすれば文字通り成人する。

 

対して、衰える一方の自分は20年もすればヨボヨボのジジイになって自分のことすらできなくなっているかもしれない。それでも独居老人になって腐乱死体で発見される人生と比べれば、そっちの方が何倍もマシだろう。そう考えて納得するしかない。